プレミアリーグ第9節、今節の大一番アーセナルvsリヴァプールがアーセナルホーム、エミレーツスタジアムで行なわれた。
シティに並び、今期好調を維持するトップ2の激闘となった。
アーセナルはウーデゴーアに続き、カラフィオーリも怪我。サリバが前節退場処分のサスペンションの為、出場停止と守備陣が火事場状態。
右SBにトーマス、左SBにティンバーを置き、ベン・ホワイトをCBにコンバートと急造ラインで臨む。
一方のリヴァプールはアリソン・ジョタが欠場も、基本配置は大きく変わらない。
ソボスライがベンチスタートでカーティス・ジョーンズが先発に名を連ねた以外予想通りのメンバー構成となった。
リヴァプール優勢と見られた一戦だったが、試合を動かしていくのはアーセナル。
アーセナルは直前で復帰となったサカを中心に攻撃を展開。前線は通常通りの為スムーズに進んでいく。
一方のリヴァプールもいつも通り最終ラインで相手を引き出しながら様子を伺う。
しかし前半9分、前半の流れを決める先制点が生まれる。
アーセナルは最終ラインでボールを回しながら隙を探り、ベン・ホワイトがロングフィードをサカに送りラインブレイク。並走するロバートソンを細かな切り返しでかわすと左足でニア上を撃ち抜いた。アーセナルがリヴァプールの十八番を奪うような強烈な先制点をもぎ取る。
この一点からリヴァプールは困難な前半を迎える。
先制したことにより、ギアを落としたアーセナルは中央を閉めてどっしりと構える。
ここ最近の課題でもあるフラーフェンベルフが締め出されることで活きなくなり、フリーランでスペースを作るソボスライも居ないこともあり、ポゼッションが機能不全に。そうなると、サラー・ルイス・ディアスに収めて貰う展開になるが、ここは対人の強いトーマス、ティンバーの両SBが立ちふさがり進めない。
守備に関しても、ある程度守備に定評のあったロバートソンがあっさりやられ、その後も1vs1で尽くサカにやられる展開。
基本はアーノルドの右サイド中心にカバーリングをしていた中盤も両サイドケアせねばならず、中央のエリアをアーセナルに譲る形に。
前半はアーセナルペースで進んでいくが、18分に今度はアーセナルの十八番のセットプレーをお返しする形で追いつく。
左CKからアーノルドがクロスを送ると、ニアのルイス・ディアスが後ろにフリック。それにファン・ダイクが合わせて同点に追いつく。
上手くいかない前半の中で、修正する後半に向けて大きな同点弾となった。
このままリヴァプールは前半を凌ぎ切るかと思った43分、アーセナルがしっかりと十八番の形でリードを奪う。
右サイドでFKを獲得したアーセナルは、リヴァプールがセットしたラインの大外で皆が固まって待つ。
ライスがFKの助走に入ると同時に一斉に各ポジションに入っていくと、リヴァプールはマークをしっかり捌ききれず。最後はメリーノがフリーでヘディングシュートを叩き込んだ。昨シーズンから見せているセットプレーの強さは今シーズンもシティ、リヴァプール相手にしっかりと通用している。
前半が終わり後半が始まると、アーセナルにアクシデント。
ガブリエウが膝を痛めた様子でそのままアウト。交代でキヴィオルが入り、完全急造DFラインとなった。
すると流石にリヴァプールも徐々に押し込んでいき、アーセナルも自陣で受けて立つ構え。
リヴァプールは少しずつゴールに近づくものの、前半の攻撃の課題は解決していなかった。
するとアーセナルはさらにティンバーも足が攣ってアウト。18歳のルイス・スケリーが代わりに入る。
するとここで試合が動く。
ボールを奪い返したリヴァプールはアーノルドが裏へロングフィード。そこに走り込んできたヌニェスがボックス右から中央へ折り返し。
裏へ走るヌニェスと入れ替わっていたサラーが冷静に左に押し込みなんとか同点に追いつく。
その後はジェズスがゴールに迫る等惜しいシーンもあったがそのままゲームストップ。
お互い痛み分けの形でアーセナルホームの一戦を終えた。
遠藤は後半アディショナルタイムから出場。
アーセナルは、メンバーが代わっても高いクオリティを証明した反面、続く怪我人の増加が不安要素。
リヴァプールはソボスライ・マクアリスターが抜けた時の攻撃の組み立て方、フラーフェンベルフが抑えられた時の回避方法が今後の上位チームとの対戦の課題として浮き彫りになった。