EURO2024 特集

【EURO2024】スペイン優勝! 個と組織の融合が出来たチーム・まとまらなかったスター軍団

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7月15日
遂に欧州1が決まる日がやってきた。
両WGの個と全体の組織力が高い新制無敵艦隊スペイン。
ベリンガム・フォーデンを筆頭に若手スターが揃ったイングランド。

前半は一進一退の攻防を繰り広げる。
スペインは変わらずヤマル・ニコの両WGを主軸に攻撃を組み立て、イングランドは対人の強いウォーカー・ショーがスペインの両WGに立ちはだかる。
イングランドはサカ・ベリンガムを中心に組み立てるが、ククレジャ・カルバハル・ロドリの3人が要所で立ちはだかる。
お互い堅い守りを展開する前半でスタートする。
それぞれチャンスになりそうなところまで進むも中々決定機が訪れず前半は終了。

しかし後半に入ってアクシデントが。
前半シュートブロックで嫌な足の伸ばし方をしたロドリがそのまま負傷交代。
変わってスピメンディが入る。
それでも後半の入りは変わらないどころかスペインがチャンスを迎える。
右サイドから展開を始めたスペインは、カルバハルが反転しながらアウトで前線のヤマルへ。
ヤマルがカットインすると、イングランドはベスト4の試合のイメージからか中央を締めにかかる。
するとヤマルは逆サイドを駆け上がるニコへパス。スライド対応で後手に回ったイングランドは対応しきれず。
左足を振りぬき後半早々スペインが先制する。

この後もスペインの怒涛の攻めが続く。
49分にはダニ・オルモ、55分にはモラタ、66分にはヤマルが決定機を迎えるもイングランドが何とか耐え凌ぐ。
イングランドはベリンガムの個以外有効打は無く、今大会良いところのないケインに変えて、ベスト4の立役者ワトキンスを入れるが流れが変わらない。
70分にサウスゲートは動いた。
メイヌーに変えてパーマーを入れ、2センターから1アンカー、2トップ下と攻撃的な布陣へ変える。
すると、パラグアイ戦同様すぐ個の爆発力が活きる。
73分、右サイドからのパスをベリンガムがボックス内からアタッキングサードへ落とす。
すると、そこに走りこんできたパーマーが左足一閃。ゴール左隅へと流し込み、決定機の無かったイングランドが奇跡的に息を吹き返す同点弾となる。

そこからは両者疲労や延長戦も見据えてか静かな攻防が続く。
しかし、その静かな攻防の中の緩みをスペインは見逃さなかった。
86分、中央で受けたダニ・オルモはすかさず前線のオヤルサバルへ縦パスを入れる。
イングランドは攻撃にシフトした陣形のため、ライスのカバーが間に合わない。
オヤルサバルは左サイドを駆け上がってきてククレジャへ落としゴール前へ。
ここでもイングランドは左から右に流れていたニコとヤマルの対応で守備全体が左にずれており、ククレジャの前のスペースへの対応が後手になる。
この空いた左サイドのスペースが消える前にククレジャがすかさずダイレクトで折り返すとオヤルサバルが滑り込みながらゴールへ流し込んだ。
攻撃的布陣ながらもベリンガムが戻ってきていて人数は足りていたが、少しずつ対応が遅れたことで後手に回ったことがスペインの得点に繋がった。
89分にはCKからライスが決定機を作るもシモンのナイスセーブで試合終了。
スペインは連覇した2012年以降3大会ぶりの優勝。歴代最多の4回優勝となった。
イングランドは2大会連続で準優勝という決勝で涙を呑む形となった。

組織で流動的に動くスペインと、マンパワーを重ねて戦うイングランドとの『組織力』の差が明暗を分けた。

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