プレミアリーグ第32節、オールド・トラッフォードにて行われたマンチェスターユナイテッド戦
リーグ優勝のためには越えなければいけない重要ポイントの1つであった。
幸先の良い先制で試合はスタートし、いくらユナイテッド相手とは言え勝利濃厚なムード漂う中フロントスリー、ソボスライ、ブラッドリーが決定機を迎えるも決めきれず。これが後のクオンザーのミスからの悲劇の始まりであった。
勝利がこぼれ落ちた2失点。 若さとフロントスリーのクオリティのツケ
勿論、クアンザーのミスからの失点は痛かった。
だがその部分以外は完璧と言っていいほどの出来であり、この試合に限らず問題なのが決定機逸の回数だ。
ブラッドリーは目覚ましい活躍ではあるが、アタッキングサードから先のクオリティは課題だ。
中のヌニェスの動き出しの問題もあるがクロスの質はSBである以上求められる部分であり、ここがユナイテッド相手に上手く通らず結果、唯一折り返しが決定機となった場面で無理な体勢から左足のシュートを選択してしまった。
ここはブラッドリーの新たな成長の1つの経験として考えれば良い。
ただ、それ以上にひそかに問題であったフロントスリーの決定力がクアンザーのミスをより大きな物にしてしまった。
特にディアス・ヌニェスのスタメン2人の決定力は残りの試合を考えても無視できない。
2人の貢献度は勿論高い。
ただそれも得点が決まればの話であり、特にカウンターを主軸にする戦い方であれば尚更前線の決定力が必要である。
決定不足に目をつぶってきたツケがここで来てしまった。
2人の細かい問題点はあるが、全多で見た時の問題を今回は考える。
サラーを見るタイミングと、カウンター時の決定力の低さである。
現状サラーを中心に攻撃が回っているが、怪我から復帰後ハイパフォーマンスまでには至っていない。
カウンターの裏取りか、右からのカットイン時の選択肢の豊富さが今のサラーの有効的な部分だ。
それに対してディアス、ヌニェスはスペースが大きく空いていない限り、前へのスルーパスが得意ではないため、サラーが抜けたチャンスを活かせない。
合わせてカウンターも2人はドリブルで持ち運ぶことになるため、相手にカバー、裏のケアの時間を与えてしまい結局立て直した相手を再度崩しか無い。
そして前へのプレーが止まった状態でサラーに渡す機会がチーム全体として多い。
『今サラーに渡せばサラーなら決められる』ではなく、『自分で出来ることなくなったからサラーに任せる』
といったパスが目立つ。
サラーがシーズン前半の調子、アーノルドが復帰してサイドからの高精度ボールが入る状況ならこのままの組み合わせでも上手くいくかもしれない。
ただ、どちらも本調子でなく欠けている状況なら
・サラーが決めやすい状況を作る
・ディアス、ヌニェスコンビなら右にエリオットを持ってきて狭いところを打破する形にする
・ヌニェスをガクポにして後半のスピード勝負にヌニェスを取っておく
等は必要だろう。
トップ3が全チーム対戦するスパーズ戦はキーポイントになる。
スパーズ戦もユナイテッド戦と同じく決定機を逃し続けられる相手ではない。
そこまでに如何に回答策を出すか。クロップリヴァプール最終結論に期待したい。